ROOM302の20年
更新日:4 日前

ROOM302 は、都内にある築37年のマンションにあります。
住み始めてから今年で20年が経ちました。
夫婦2人の生活から、一人増え、もう一人増えて、4人での生活も気がつけば16年目。
日々成長する子どもたちと、コロナ禍を経て働く環境も変化した大人世代が、4人で53㎡に暮らす。
これまでのくらし方の変遷を振り返ることで、また次の可能性に繋げていければと思います。
1986 マンション竣工時のROOM302

2LDKで販売されていた間取りは、おそらく竣工当時のまま。
サイズとしては、2、3人、まだお子さんが小さな家族向けでしょうか。
引き渡しの段階では、キッチンやユニットバス、洗面台、建具、備え付けの収納、床材は、どれも新品ではないながらもまだまだきれいで、そのまま使用できる状態でした。
クロスだけは天井、壁、両方とも張り替えられていました。
図面の水色部分は造作収納エリア。
2006 二人で住むROOM302 箱型の廊下

2006年。いくつかマンションを内覧させてもらい、賃貸マンションから、ROOM302に引っ越しました。
決めてとなったのは、立地のほか、スケルトンにした時のイメージでした。
間仕切り壁を撤去して、ワンルームにした時、構造体がどんな感じで残るのか。
ROOM302は内覧した中で、一番すっきりとスケルトンにできる部屋でした。
「玄関ドアを開けると部屋が全て見えてしまうのは避けたい」というのがたった一つの旦那さんのリクエスト。
そこで、玄関ドアの高さに合わせた、「箱型の廊下」をつくりました。その箱が、玄関、水廻り、寝室、LDKを分ける役割を果たします。
図面右側壁面には、CD,LP,漫画のための棚、左壁面は、洋服、デスクスペースをシナランバーで作りました。ベットは床から1メートルの高さにして、下は収納にしました。
図面の黄色で塗られた部分が収納スペースです。
水廻りにも光が届くように、洗面所、ユニットバスにも開口を作り、なるべく曖昧に空間が繋がるように意識をしました。
大工工事:(有)松本工務店 電気設備:(有)保坂電気 衛生設備:大栄リペア キッチン倶楽部 建具:東京工事 柳澤工業
設計施工監理:ギルドデザイン
2017 キッズスペース ロフトベッドその1

家族が増えて10年。
夏は少しでも涼しく過ごすために床に布団を敷き、逆に冬は床から1メートル高いベッドで就寝。聞こえがよく言うならば、ノマド的なワンルーム生活。
子供の荷物も日々増えていく中で、徐々に造り足していった収納が図面のピンクのエリアです。LDKにはおもちゃに本、電子ピアノが、キッチンには食器や食材のストック置き場が増えました。
クローゼットも人数分必要になり、「箱型の廊下」にはベビーカーや外遊びグッズなどを置けるような収納を徐々に増やしていきました。
一人目の子供が小学校中学年になってやっと、一人で寝るロフトベッドを製作し、その下は勉強できるスペースにしました。
最初のリノベーションでは、予算の関係で床はパーチクルボードにウレタン塗装で仕上げていたのですが、その上から厚さ18mmの無垢フローリングを敷きました。
大工工事:(有)松本工務店 電気設備:(有)保坂電気
2020 キッズスペース ロフトベッドその2

ロフトベッドその2を製作。
1つ目のロフトベッドを製作する時には、2つ目も4年後には設置する前提で作ってもらっていたので、大変なことは少なかったです。ちょうどコロナ禍がスタートした時期で、大工さんはマスクをつけて作業をしてくれました。
子供達が大きくなるにつれ、作品や思い出の品も増えて、めだかも仲間入りしたりして、それに加えて旦那さんの新しい収集物 ボードゲームのスペースも必要になり、造り足した収納場所が紫色のスペースです。
私が勤めていた事務所を独立をして、一人だけの設計事務所を始めたこともあり、LDKの棚の上を奥行きのあるカウンターにして作業スペースを作りました。
大工工事:(有)松本工務店
2024 壁をつくる 2つの子供部屋

1ヶ月半をかけてのリノベーション。
お年頃の子供達、家で仕事をする私、そして収集癖が人より強めの旦那さん。
4人が53㎡で暮らすのは正直とても難しく、まずは、私がR00M302以外の場所に事務所を持つことから始めました。
その上で、プランニングとして目指すところは2つ。
一つは、子供達にそれぞれ個室を用意すること。
そしてもう一つは、4年前から増え続ける旦那さんのボードゲームを1箇所にまとめて収納すること。
模型を使ってプレゼンテーションをした結果、選ばれたのが現在のプランです。
子供室の前に、縁側的な廊下を作ることで、緩いなりにもプライベートを保ちつつ、エアコン、採光を等しくシェアできるようにしました。
ボードゲーム置き場は、床には全く余裕がないので、室の中央に走る床から2.1mの高さの梁下端に合わせ、長さ4メートル奥行き70㎝の棚板を渡して上部の空間を利用することにしました。オレンジ色がこのリノベーションで新たに用意した収納エリアです。
また、コストを抑え、廃材を減らすために、以前使っていたロフトベッドや建具、棚は、そのかたちや設置場所を変え、できる限り再利用をしました。
衛生設備は、ユニットバス、便器、洗面器等は新しく入れ替え、キッチンもサイズダウン。給排水の配管は竣工当時の銅管から塩ビ管にできる限り変えていただきました。
大工工事:松本工務店 電気:保坂電気 衛生設備:廣瀬工業 建具:TSK 左官工事:浜名工業
設計施工監理:302guild
そしてこの先、私たち家族にはどんな変化が起こるのだろう。
その変化に合わせると、次のROOM302はどんなかたちでくらしを支えるのだろう。